※本記事は制度の解説です。広告は含みません。
年末調整の書類を会社に出す時期になって、住宅ローンの年末残高等証明書だけが手元にない。金融機関からの郵便が届かず、締切が先に来てしまった、という状況です。この場合でも住宅ローン控除が受けられなくなることはありません。期限の区切りが2つあり、どちらに間に合うかで手続きが変わるだけです。
出典:国税庁タックスアンサー No.1213 関連の質疑応答事例(国税庁)。居住した年が令和4年以降の場合の取扱いは No.1211-1。
年末調整で住宅ローン控除を受けるには2種類の書類がいります
2年目以降は年末調整で控除を受けられますが、そのために勤務先へ出す書類が2つあります。出所が違うので、届かないときにどちらを待っているのかをまず切り分けます。
| 書類 | 発行するところ | 届く時期 |
|---|---|---|
| 年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書 (兼 給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書) |
税務署 | 確定申告をした年の10月頃 |
| 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書 | 借入先の金融機関 | 金融機関ごとに異なります |
残高証明書が間に合わなくても、1月31日までなら年末調整に戻せます
国税庁の質疑応答事例には、年末残高等証明書が年末調整までに間に合わなかった場合の扱いが書かれています。翌年1月31日までに証明書の交付を受けたときは、それを給与の支払者に提出して年末調整の再計算を受けることもできるとされています。
| 証明書を受け取った時期 | どうなるか |
|---|---|
| 年末調整の締切までに届いた | そのまま勤務先に提出して年末調整で控除を受けられます |
| 締切後、翌年1月31日までに届いた | 勤務先に提出して年末調整の再計算を受けることもできます |
| 1月31日を過ぎてから届いた | 確定申告で控除を受けます(控除そのものは失われません) |
1月31日を過ぎたら確定申告で受けます
年末調整で控除を受けられなかった場合は、確定申告によって住宅借入金等特別控除を受けることができるとされています。確定申告の義務がない給与所得者であっても、居住した年の5年後の12月31日まで申告が可能です。
所得税から控除しきれない分については、住民税から控除される仕組みもあります。年末調整に間に合わなかったことで控除額そのものが減るわけではありません。
1年目は年末調整では受けられません
住宅ローン控除の初年度は、年末調整ではなく自分で確定申告をします。その確定申告をすると、翌年以後の分の「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」が税務署から送られてきます。送られてくる時期は、確定申告をした年の10月頃とされています。
残高証明書が不要になったという話について
確定申告では、マイナポータル等を使って住宅ローンの年末残高を確認する方式(調書方式)が案内されています。ただし調書方式に対応していない借入金の場合は、引き続き年末残高等証明書の提出も必要になるとされています。
年末調整について、残高証明書が不要になったという記載は国税庁のページでは見つけられませんでした。勤務先から求められた書類は、そのまま必要なものとして扱うのが無難です。
勤務先が2か所あるときは年末調整では足りないことがあります
給与を2か所から受け取っている場合、年末調整は1か所でしか行われません。国税庁の質疑応答事例では、確定申告を行うことで年末調整の際の住宅借入金等特別控除の控除不足額が控除できる場合があるとされています。
- 年末調整に出す書類は2つ。税務署からの控除証明書(10月頃に届く)と、金融機関からの年末残高等証明書です。
- 残高証明書が締切に間に合わなくても、翌年1月31日までに受け取って提出すれば年末調整の再計算を受けられるとされています。
- それを過ぎても確定申告で控除を受けられます。居住した年の5年後の12月31日までが期限です。

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