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田中貴金属工業が公表している店頭小売価格によると、2026年9月18日時点の金価格は1グラム24,239円(税込)でした。前日比383円の上昇。数字だけを見れば、24,000円台という高い水準です。新NISAで金を買ってみようかな、という人も増えています。でも金は株式や投資信託と仕組みが違っていて、NISAの対象になる買い方とならない買い方があります。しかも、よく目にする「金価格」には税込と税抜が混ざっていて、そのまま比べると高いのか安いのかを取り違えてしまいます。順に整理する。
金価格は1グラム24,239円|ただし「8月より上がった」わけではない
田中貴金属工業の日次価格によると、2026年9月18日の店頭小売価格(税込)は1グラム24,239円、前日比383円の上昇でした。9月に入ってからは9月7日の24,602円から9月15日の23,596円まで、日によって23,500円台から24,600円台の間を行き来しています。
ここが落とし穴で、同じ田中貴金属工業のサイトでも、日次価格は税込、月間平均価格は税抜で表示されています。2026年8月の月間平均は税抜22,660円と書かれていますが、消費税10%を加えて税込に直すと、およそ24,900円です。そろえて比べると、9月18日の24,239円(税込)は8月の平均をむしろ下回っています。「24,000円台に乗った」という数字だけを見て上昇が続いていると受け取ると、実際の動きとは逆の印象を持ってしまいます。金価格のニュースを見るときは、その数字が税込か税抜かを必ず確かめてください。
なお月間平均(税抜)は、2026年4月の24,396円から5月23,560円、6月22,137円、7月21,479円、8月22,660円と動いてきました。歴史的に見れば高い水準なのは確かですが、この数カ月は一本調子で上がっているわけではありません。相場は日々動くので、この記事の数値はあくまで執筆時点のものです。
NISAで金に投資する方法|成長投資枠のETF・投信と、対象外の純金積立
金に投資する方法は、大きく分けて二つあります。証券会社を通じて買う金ETF・投資信託と、貴金属商や地金商を通じて買う純金積立や金地金などの現物です。新NISAの非課税を使えるのは、前者の一部だけです。
金融庁によれば、新しいNISAの年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、非課税保有限度額は全体で1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円が上限です。金関連のETF・投資信託は、いまのところつみたて投資枠の対象商品に入っていないので、買うなら成長投資枠です。純金積立や現物の金地金は株式や投資信託のような有価証券ではないので、そもそもNISA口座では買えません。
同じ「金投資」という言葉でも、選ぶ商品によってNISAが使えるかどうかがまったく変わります。成長投資枠にはもともと除外規定(整理・監理銘柄、信託期間20年未満のもの、毎月分配型、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託など)もあるため、買う前に自分が使っている証券会社のNISA対象商品一覧で、その商品が成長投資枠の対象になっているかを、ひとつずつ確かめておいてください。
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金ETFをNISAで買うなら、その証券会社でETFが成長投資枠の対象になっているかを先に確認する
DMM 株は公式サイトの取引ルールで、NISAの対象商品として国内株式、国内ETF/ETN、国内REIT、米国株式、米国ETFを挙げている(いずれも現物取引のみ)。国内外のETFが対象に入っているので、金ETFをNISAで買う選択肢になります。ただ、投資信託の取扱いについては記載がないので、投資信託の形で金を持ちたい場合は別の証券会社も見てみてください。
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取扱商品・手数料・キャンペーンの条件は変更されることがあります。申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。
現物で買った場合の税金|5年を超えると課税対象が半分になる
純金積立や金地金を売って利益が出た場合、国税庁の説明では譲渡所得として総合課税の対象になります。保有期間が5年以内なら短期譲渡所得、5年を超えると長期譲渡所得となり、長期では課税対象額が2分の1になります。特別控除は年間50万円。金以外の譲渡益と合算した金額に対して使えます。
これに対して、NISA口座で買った金ETF・投資信託は値上がり益そのものが非課税なので、こうした譲渡所得の計算そのものが要りません。同じ「金を買う」でも、買い方によって売るときの手間と税負担が変わります。
もうひとつ、株式のNISA投資との違いも見ておきます。金ETF・投資信託の多くは、配当や分配金が出ないか、出てもごくわずかです。金そのものが利息や配当を生む資産ではないからで、収益源は値上がり益に寄ります。NISAの非課税メリットが効いてくるのも、主にこの値上がり益に対してです。配当の非課税に価値を置く株式投資とは、意味合いが違います。
最初に浮かぶ疑問|なぜ今、金が高い水準にあるのか
金の価格は、世界的な金利動向、各国の中央銀行による買い入れ、地政学的なリスク、為替(円安・円高)など複数の要因が絡み合って決まるとされており、一つの理由だけで説明できるものではありません。この記事の時点では、今回の水準の要因を一次情報で個別に裏付けることはできていないため、特定の理由を断定するのは避けます。
ひとつ言えるのは、円建てで金を買う場合、ドル建ての金価格が動かなくても、為替が動けば手元の円換算額は変わるということ。外貨建ての資産に共通する話です。理由を当てにいくよりも、金が自分の資産配分の中でどんな役割を果たすのかを決めておくほうが実用的です。
判断軸|値動きではなく、成長投資枠の残りと保有目的で決める
金を買うかどうかを、今後上がるか下がるかの予測で決めるのは現実的ではありません。かわりに、自分がすでに答えを持っている二つで決めます。
ひとつは、成長投資枠(年間240万円、非課税保有限度額のうち最大1,200万円)をすでにどれだけ使っていて、あとどれくらい残っているか。株式や投資信託で枠の大部分を使っている人なら、新しく金を組み入れる余地は限られます。逆に枠が余っていて現物で買うつもりだった人は、同じ金額でもNISAで買えるETF・投資信託に振り替えるだけで、売るときの税の扱いが変わります。
もうひとつは、金を持つ目的です。値上がり益そのものを狙うのか、株式や債券とは違う値動きをする資産として、資産全体の振れを抑えたいのか。分散目的であれば資産全体に対して数%程度にとどめるという考え方が紹介されることが多いが、一律の正解があるわけではなく、自分の資産全体の額や、ほかに持っている資産とのバランスで決める話です。どちらの目的かがはっきりすれば、「いくら買うか」は相場を見なくても決められます。
まとめ
2026年9月18日時点の金価格は1グラム24,239円(税込)。ただし田中貴金属工業の月間平均は税抜表示で、8月の22,660円を税込に直すとおよそ24,900円で、直近の価格は8月平均をむしろ下回っています。NISAで金に投資する場合、対象になるのは成長投資枠で買えるETF・投資信託だけで、つみたて投資枠では買えません。純金積立などの現物はNISAの対象外で、売却益は譲渡所得として課税されます。値動きを当てにいくよりも、成長投資枠の残りと保有目的を先に決めておくほうが、実際の判断につながりやすいです。


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