本記事は2026年9月15日時点の情報です。預金金利は各行の判断で随時変わります。預け入れ前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。
結論:預金金利は「見直す価値がある水準」に戻ってきた
長らく「預けても利息はつかない」と言われてきた円預金ですが、状況は明確に変わりました。日銀は2026年6月の金融政策決定会合で政策金利を1.00%へ引き上げ、さらに9月18日の会合で1.25%程度への引き上げを決定しました(賛成7・反対2)。預金金利が動く方向としては追い風ですが、各行の適用金利にどう反映されるかは銀行ごとに異なります。
これを受けて、ネット銀行の1年もの定期預金では年1%台の金利が目立つようになりました。2年前の同じ時期に0.4〜0.6%程度だったことを踏まえると、預け先を選び直すだけで受け取る利息は数倍変わります。普通預金に置いたままのお金があるなら、いまは動かす価値のあるタイミングです。
100万円を1年預けると、実際いくら違うのか
金利の差がどれだけ効くのかを、税引後の手取りで確認します。利息には20.315%の税金がかかるため、表示金利がそのまま手元に残るわけではありません。
- 年0.5%(2024年秋の水準):利息5,000円 → 税引後 約3,984円
- 年1.25%(2026年9月の上位行の水準):利息12,500円 → 税引後 約9,961円
差は年間で約6,000円です。金額として大きくはありませんが、リスクを取らずに、預け先を変えるだけで得られる差だという点に意味があります。
最大の落とし穴:「キャンペーン金利」と「通常金利」は別物
金利ランキングの上位に並ぶ1.5%や2%といった数字は、その多くが新規口座開設者限定のキャンペーン金利です。すでに口座を持っている人は対象外だったり、預入上限が決まっていたり、適用が初回の預け入れ1回だけだったりします。
一方で、誰でも継続して利用できる通常金利は、2026年9月上旬時点で1年ものが年1.2〜1.3%程度(オリックス銀行1.25%など)が上位の水準です。ランキングの数字をそのまま「自分が受け取れる金利」と思い込まないことが、この商品で最も間違えやすいポイントです。
金利を比較するときの4つのチェックポイント
- 新規限定かどうか:既存顧客も対象か、口座開設から何日以内かを確認します。
- 満期後にどうなるか:自動継続の場合、2回目以降は通常金利に戻ることがほとんどです。継続後の金利を先に調べておきます。
- 預入額の上限・下限:高金利が適用されるのは一定額までというケースがあります。上限を超えた分は低い金利になります。
- 税引後の手取り:表示は税引前です。実際の手取りは約8割になります。
利上げ局面では「預入期間」の考え方が変わる
金利が下がっていく局面では、高いうちに長期で固定するのが有利でした。いまはその逆で、金利が上がっていく可能性がある局面です。
この局面で5年・10年の定期に資金を固定してしまうと、その後さらに金利が上がっても乗り換えられません。中途解約はできますが、適用金利が大幅に下がるのが一般的です。9月の利上げ後も追加利上げの可能性が意識される間は、3ヶ月〜1年程度の短めで回しながら、そのつど条件の良い預け先を選び直す方が、選択肢を残せます。
定期預金でできること・できないこと
できることは、元本を減らさずに置いておくことです。預金保険制度により1つの金融機関につき元本1,000万円とその利息まで保護されます。契約時点で満期までの金利が確定するため、資金計画も立てやすくなります。使う時期が決まっているお金——数年内の教育費、住宅の頭金、生活防衛資金——の置き場所としては適しています。
できないことは、インフレに勝つことです。年1.25%で運用しても、物価が年2%上がれば実質的な購買力は目減りします。老後資金のように20年30年先を見据えたお金まで定期預金に置くのは、目的に対して手段が合っていません。増やすことを目的とする資金は、NISAやiDeCoといった制度を使った長期の分散投資と役割を分けて考えるのが現実的です。
まとめ
預金金利は2年前とは別の水準になりました。やるべきことはシンプルで、普通預金に眠っている資金のうち当面使わない分を洗い出し、通常金利で条件の良い銀行を選び、利上げ局面である以上は短めの期間で回すことです。そのうえで、増やすためのお金は投資と役割を分けて考えます。
ランキングの数字は新規限定のキャンペーンを含んでいることが多いため、最終的な判断は必ず各行の公式サイトで、自分が対象になるかを確認したうえで行ってください。


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