国民年金の2年前納でいくら安くなる?|口座振替なら17,370円、申込は2月から

国民年金の2年前納でいくら安くなる?|口座振替なら17,370円、申込は2月から 家計・節約

国民年金の納付書に毎回「前納すると割引になります」と書かれていても、実際にいくら安くなるのかまで確かめたことがある人は少ないはずです。2年分をまとめて納めると、支払い方法によって1万6千円から1万7千円ほど安くなります。この記事では、6か月・1年・2年それぞれの割引額、納付方法ごとに違う申込先と期限、前納した保険料を社会保険料控除でどう使うか、そして前納が自分に向いているかを決める3つの材料まで整理します。

国民年金の2年前納でいくら安くなるか

日本年金機構が示している令和8年度の2年前納は、納付方法によって割引額が変わります。口座振替がいちばん大きく17,370円、納付書払い(現金)とクレジットカード払いが16,010円です。

17,370円
2年前納・口座振替
納付額は417,150円
16,010円
2年前納・現金/クレカ
納付額は418,510円
434,520円
毎月納めた場合の2年分
17,920円×12+18,290円×12

出典:日本年金機構「国民年金保険料の2年前納制度」「国民年金保険料の前納」(令和8年度)

読み取れること:割引の原資は「前払い分の利息相当」なので、まとめる期間が長いほど、また引き落としが確実な口座振替ほど割引が大きいという順番になっています。同じ2年前納でも、現金やクレジットカードを選ぶと1,360円の差が出ます。

6か月・1年・2年の割引額を比べる

前納は6か月・1年・2年の3種類から選べます。期間が長いほど割引額は増えますが、用意する現金もその分増えます。

前納の種類 口座振替の割引額 現金・クレカの割引額 口座振替の納付額
6か月前納 1,220円 870円 106,300円
1年前納 4,510円 3,820円 210,530円
2年前納 17,370円 16,010円 417,150円

出典:日本年金機構「国民年金保険料の前納」(令和8年度)

1年前納を2回続けても割引は4,510円×2=9,020円にとどまります。2年前納にすると17,370円なので、1年前納を2回繰り返すより8,350円多く割引を受けられる計算です。

申込方法と期限は納付方法で違う

ここでつまずく人が多いのですが、3つの納付方法で申込先も期限も違います。

納付方法ごとの申込先と期限
口座振替:マイナポータル経由の「ねんきんネット」からオンラインで申し込めます。書面なら申出書を金融機関(郵便局を含む)か年金事務所へ。一度申し込めば、辞退しない限り次回以降も自動で2年分が振り替えられます
クレジットカード:申出書を年金事務所へ提出します(郵送も可)。こちらも辞退しない限り自動で継続されます
現金(納付書払い):毎年2月1日から事前申出の受付が始まり、申出書は3月末までに年金事務所へ。納付書は4月以降に届き、支払期限は4月末(土日祝なら翌営業日)です。自動継続されないので毎回申し込みが必要
申込先は年金事務所か金融機関のみ。街角の年金相談センターでは手続きできません

口座振替とクレジットカードは、ページに申込期限そのものは示されていません。ただし4月分からの2年前納に間に合わせるには現金と同じ時期に動くことになるため、2月から3月中に手続きを済ませておくのが現実的です。

付加保険料も同じタイミングで前納できる

月400円の付加保険料を納めている人は、付加保険料のぶんも前納の対象にできます。

付加保険料の前納 口座振替の割引額 現金・クレカの割引額
6か月前納 30円 20円
1年前納 100円 90円
2年前納 380円 350円

出典:日本年金機構「国民年金保険料の前納」(令和8年度)

金額としては小さいですが、申込は国民年金本体と同じ書類・同じタイミングでまとめられます。付加保険料そのものの仕組みは別記事で扱っています。

2年前納した保険料は、控除の使い方を自分で選べる

見落とされやすいのがここです。2年前納した保険料の社会保険料控除は、「全額を納めた年にまとめて控除する」か「各年分に按分して控除する」かを自分で選べます。

用語メモ:控除額内訳明細書
年金機構から届く「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」の証明額をそのまま使うと、前納した全額がその年の控除になります。各年分に分けたい場合は「社会保険料(国民年金保険料)控除額内訳明細書」に自分で各年分の金額を記入し、控除証明書とあわせて提出します。提出先は、確定申告なら税務署、年末調整なら勤務先の担当部署です。

読み取れること:どちらが有利かは所得が今後どう動くかで変わります。前納した年だけ所得が高く翌年以降は下がる見込みなら、全額をその年に寄せたほうが高い税率のうちに控除を使えます。逆に翌年以降に所得が増えそうなら、按分して各年に分けたほうが全体の負担を抑えやすくなります。一律に「全額控除が得」とは言えません。

自分の場合に前納が得かどうか(判断軸)

割引額だけ見れば2年前納が最有利です。ただし実際に選ぶかどうかは、相場や金利ではなく自分がすでに答えを持っている3つの材料で決まります。

申し込む前に確認したいこと
41万円台を一度に出せるか。口座振替なら417,150円が一括で引き落とされます。手元資金が細るなら6か月前納から始める選択もあります
今後2年のうちに厚生年金へ移る予定がないか。就職して第2号被保険者になる見込みがあるなら、2年分を先に納める必要性は下がります
普段どの支払い方法を使っているか。口座振替が最も割引が大きいので、カード払いのポイント還元と比べて有利かを確認します

手元資金に余裕があり、当面は自営業やフリーランスとして国民年金のままである見込みが高い人ほど、2年前納の割引を活かしやすくなります。逆にまとまった資金を別の支出や積立に回したい人が、割引額より手元の流動性を優先するのも合理的な判断です。

前納したあとに働き方が変わったらどうなるか

前納の途中で就職して厚生年金に加入すると、国民年金の被保険者種別が変わります。この場合の保険料の精算は年金事務所での手続きが必要になりますが、還付額や手続きの流れを断定できる一次情報は確認できませんでした。この記事では金額を書かず、該当しそうな人は申し込み前に年金事務所へ確認する、という案内にとどめます。

1.令和8年度の2年前納の割引額は口座振替17,370円・現金/クレカ16,010円。毎月納付の2年分434,520円との差です
2.口座振替とクレジットカードは辞退するまで自動継続、現金は毎年申し込みが必要。現金の事前申出は2月1日開始・3月末提出
3.判断材料は「41万円台を一括で出せるか」「今後2年の働き方」「普段の支払い方法」の3点。社会保険料控除は全額一括と各年按分を自分で選べます

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